【F1 2019】MGTCup Season10 Rd.13 ベルギーGP


【F1 2019】MGTCup Season10 第13戦ベルギーGP

F1 2019 長距離部MGTCup Season10 Rd.13が4/19(日)ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットで行われ、レッドブルのマックス・レモンスカッペンが今期9勝目を飾った。

難所となるコーナー群に加え、スパ特有のスパ・ウェザー。リタイアは今季最多の6台。

荒れに荒れたベルギーを振り返っていきたいと思う。


【ギリギリのタイミングで争われた予選。頭を抱えるクリスチャン・ソンナ・アホーナー】
予選のQ3は雨から晴れに転ずる空模様。時間がたてばたつほど路面状況が改善されているという状態であった。
各車、時間ギリギリでアタックを狙った。保険をかけたであろう最初のアタッカーのナノンツ(マクラーレン)ですら残り20秒の地点で計測ラインを通過。
20秒間で10台が計測ラインを通過するはずだった。
しかし最後尾だったメガボンレッドブル)が時間内に計測ライン通過できず。この一連の流れにアホーナーの貧乏ゆすりが加速。失意の結果となってしまった。

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一番最後のはずが、一番最初にチェッカーフラッグを振られてしまったメガボン


【難コーナー、オー・ルージュの怪】
スパ・フランコルシャンの難コーナーの一つ。オールージュでは1周目にワン・イボウ(ルノー)、42周目にザリザリ(トロロッソ)、43周目にモコン(アルファロメオ)を大破に追いやった。
また3周目にはクジョアト(トロロッソ)、22周目にネオス(レーシングポイント)30周目にもナノンツ(マクラーレン)がスピンするという難所ぶりをアピールした。

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3周目オールージュ クジョアトのスピン

「オー・ルージュで王将の看板を見た」
「餃子の皮が落ちてて滑った」   -----------ワン・イボウ

レース後、ワン・イボウはこのようなコメントを残した。
我々はこの怪奇現象にいくつかの考察をしてみた。

オールージュとはコーナーの下を流れる川の名前。フランス語で「赤い水」を意味する。
従って(?)
川 → 皮
赤い水 → 赤い看板
と考えられる。真偽は定かではない。


【新たなる難コーナーの登場】
スパ・フランコルシャンは全19コーナーからなるコース。と表されることが多い。
ところがこの19コーナー以外で難所となる部分がある。

それはピット入り口である。

22周目にオールージュでウイングを壊したネオスがピットレーンの向かったが入り口で曲がり切れずにクラッシュ!レースを終えてしまうという事態になった。

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22周目ピット入り口 ネオスがクラッシュリタイア

また25周目にはンクレール(フェラーリ)、ペギー(ウィリアムズ)が入り口で壁に濃厚接触
ピケージ(ウィリアムズ)も入り口でクラッシュ。またチームからも「(ペギーさんが入ってるので今は)密です」と言われてもう1周走るように命じられてピットに入れない始末。
27周目にはワンコッテル(フェラーリ)がピットレーンでウイングを半壊。

オールージュに負けず劣らずの難所っぷりでドライバー達を苦しめた



【出動率の悪いセーフティーカー

ワン・イボウ(中国)がクラッシュ大破したときに誰しもがセーフティカーの出動と感じたことだろう。
ところが実際にはセーフティーカーどころかヴァーチャル・セーフティカーが出ることもなかった。

この件でテロどすディレクターは「単独事故。人から人への感染は認められない」とコメント。ワン・イボウに忖度する形となった。

しかし1周目の15コーナーではプニトール(レーシングポイント)がクラッシュ!
その影響でザリザリ(トロロッソ)とサン・スー(ルノー)が接触! コース上にパーツが散らばった。
今回は単独事故ではなかったが、テロどすは「緊急非常事態宣言を出すのは時期尚早」としてセーフティカー出動を見送った。

その後も
2周目にナノンツ(マクラーレン)がクジョアト(トロロッソ)に追突
3周目にはクジョアトがオールージュでスピン
5周目プーオンでヒロッツィ(アルファロメオ)のクラッシュ
6周目にはウイング破損、接触経路不明のザコス(マクラーレン
15周目には最終コーナーでヒロッツィ
22周から数周はピット入り口で一種のお祭りが開催されたが いずれの場合でもセーフティーカーが宣言されることはなかった。
結果的に33周目の13コーナーでヒロッツィがクラッシュ!
ここでようやくヴァーチャルセーフティカーが出動することとなった。

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33周目 ヒロッツィのクラッシュでようやくのヴァーチャルセーフティカー

この件に関しテロどすは「行動すべき時期は実際、25周ないし30周前だった」とコメントした。


【実力が拮抗してるチームは大変】
予選に続き決勝でもスパウェザーは猛威を振るった。
結果的には晴れ→雨→晴れと刻一刻と変わっていく天気。1周が長いコースのため1周が勝負を分ける。
しかし2台同時ピットはタイムロスに繋がる。

という状況からレッドブルフェラーリ、ウィリアムズ、ハースは頭を抱えていた。

レッドブルは25周目に同時ピットを敢行。メガボンが待たされてしまう。
2回目のピットは待たされまいと早めに動いたがそれが裏目に出てしまい完走した中で最後尾でチェッカーを受けた。

その点フェラーリとハースは阿吽の呼吸でピットが被ることなく上手く対処し、ハースはミヤッセンが3位、バコージャンが5位
フェラーリもンクレールが4位、ワンコッテルが7位とシングルフィニッシュを達成した。


【ジェフは正直者、ただいま日本語のお勉強中】
天気の予報をドライバーに伝えてくれる皆のアイドル・ジェフ。
15周前後の段階で15分後に雨が降ってくると的中させ各ドライバーの戦略の手助けをした。

しかし雨から晴れに変わる瞬間、30周前後の段階で10分後に雨が止むよという無線を出した。
ところが実際にドライタイヤが機能したのはそこから20分後の42周目だった。

これに対しジェフは「雨が止むとはいった。ドライタイヤにの方が速く走れるという意味で申し上げたのではない」とコメント。
悪い方向で日本語を勉強中のようだ。


【荒れたレースを淡々と走り切る能力】
メルセデスの二人、ゴゴルトンとカイッタスはいつものGPと同じように淡々と走り切ってみせ、淡々とポイントを獲得し、淡々とベルギーを後にした。
荒れたレースで堅実にポイントを稼ぐシルバーのマシンはまさに”いぶし銀”の走り。
長距離のレースでは安定感こそ大切と魅せたレースを披露した。



次戦の舞台となるのはイタリア モンツァ
カレンダー屈指のハイスピードバトルを見逃すな!!
4/25(土) 21:45より開催される。